コウモリ

コウモリの侵入経路10カ所|見つけ方と場所別の塞ぎ方

コウモリの侵入経路10カ所|見つけ方と場所別の塞ぎ方|住宅の10カ所の侵入口と1センチの隙間、糞から侵入口をたどるイメージ

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糞が落ちているのは分かるけれど、どこから入られているのか見当がつかない。屋根を眺めてもそれらしい穴が見当たらない。コウモリ対策でつまずきやすいのが、この侵入口探しです。

ただ、闇雲に建物を眺めても見つかりません。コウモリにはぶら下がったまま排泄するという習性があり、糞が落ちている場所の真上に手がかりがあります

そして塞ぐべき隙間はわずか1cm。「こんなところから入れるはずがない」と思う場所こそ、確認する価値があります。

この記事では、侵入口を効率よく特定する方法、狙われやすい10カ所、そして場所ごとに適した塞ぎ方までを順に整理しました。

駆除費用ナビ 編集部 環境省・厚生労働省・国民生活センターなど公的機関の一次情報をもとに、害獣駆除の費用と法制度を調査・執筆しています。

侵入口は「糞の真上」にある

探し始める起点は決まっています。糞が積もっている場所の真上をたどることが、最短の手順です

糞から侵入口をたどる方法。コウモリはぶら下がったまま排泄するため糞は真下に落ちる。つまり糞が積もっている場所の真上に侵入口がある可能性が高い。壁沿いに落ちている場合は壁面をたどって上を確認する

糞が落ちている位置から真上をたどる

コウモリは壁や天井にぶら下がった姿勢のまま排泄します。そのため糞は横に散らばらず、まっすぐ下へ落ちていきます。

ベランダの隅、玄関先、駐車場、室外機の上など、糞が集中している場所を見つけたら、そこから真上を目で追ってください。斜めに落ちることはほとんどないため、真上に絞って探せば範囲は大きく狭まります。壁沿いに落ちているなら、壁面をたどって上を確認しましょう

糞が複数の場所に分かれているなら、侵入口も複数ある可能性があります。1カ所見つけて終わりにしないよう注意しましょう。落ちている量にも差があるはずなので、多い場所から順に確認していくと効率的です。

なお、糞が真下に落ちるのは屋根裏への侵入口だけとは限りません。軒下にぶら下がって休んでいる場合も、同じように真下へ落ちます。糞の下を見上げて開口部がなければ、休憩場所として使われているだけかもしれません。

日没前後の30分に飛び立つ

もうひとつ確実なのが、実際に出入りする瞬間を見る方法です。コウモリは夜行性で、日が暮れると狩りに出かけます。糞から場所の見当がついたら、その付近を重点的に見張るとよいでしょう。

飛び立つ時間は日没直後の30分ほどに集中する傾向があります。この時間帯に外から建物を眺めていれば、どこから出てくるかを確認できるでしょう。

懐中電灯を使う場合は、直接光を当てないでください。警戒して出てこなくなります。周囲をぼんやり照らす程度にとどめましょう。

侵入口まわりの黒ずみと汚れ

コウモリは同じ経路を繰り返し通ります。そのため出入り口の周辺は、体が擦れて黒ずんでいる場合が少なくありません。

外壁に垂れた尿の跡が白く残っている場合もあり、これも位置を示す手がかりになります。糞と黒ずみと尿の跡、この3つがそろう場所は、侵入口である可能性がかなり高いでしょう。

黒ずみは油汚れのように見えるため、単なる建物の汚れと見過ごされがちです。周囲より一部だけ色が濃くなっている箇所があれば、注意して観察してみてください。

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侵入経路になりやすい10カ所

狙われやすい場所は、屋根まわり・壁まわり・開口部の3つに分けて考えると整理しやすくなります。上から順に確認していけば、見落としも減らせるでしょう。

コウモリの侵入経路になりやすい10カ所。屋根まわりは瓦のずれ、瓦と外壁の取り合い、破風と軒先、棟の隙間の4カ所。壁まわりは換気口と吸気口、エアコン配管の貫通部、外壁のひび割れの3カ所。開口部は戸袋と雨戸、シャッターの戸箱、ベランダの隅の3カ所

屋根まわりの4カ所

瓦屋根では、瓦のずれや浮きが典型的な侵入口になります。経年で少しずつ動くため、築年数が経つほど生じやすい箇所です。

見落とされやすいのが、瓦と外壁が接する取り合い部分でしょう。奥まっていて地上からは見えにくく、点検の際も後回しになりがちです。

ほかに、破風や軒先まわりの木部の傷み、屋根の最上部にあたる棟の隙間も候補になります。いずれも高い位置にあるため、無理な確認は避けてください。

地上から双眼鏡やスマートフォンのズーム機能を使って観察する方法もあります。屋根に登らずとも、ある程度は状態を把握できるでしょう。撮影しておけば、業者に相談する際の資料としても使えます。

壁まわりの4カ所

換気口や吸気口は、コウモリにとって入りやすい開口部です。もともと空気を通すために開いているので、カバーの目が粗ければそのまま通り抜けられてしまいます。

浴室やキッチンの換気扇まわり、24時間換気の吸気口などが該当します。使っていない時期に閉じたままの換気口は、とくに気づきにくい侵入口になりがちです。

エアコンの配管が壁を貫通する部分も要注意です。施工時に詰めたパテが経年で縮んだり剥がれたりして、隙間ができている場合があります。

外壁のひび割れも見逃せません。幅が細くても、1cmの開口があれば通れてしまいます。戸袋や雨戸の内部も、外から見ただけでは分からないため点検が必要です。

開口部の2カ所

シャッターの戸箱、つまりシャッターを巻き取る部分の空間は、暗くて風雨をしのげる条件がそろっています。棲みつかれやすい場所のひとつです。

シャッターを開け閉めするときにバサバサと音がしたり、下に糞が落ちていたりすれば、中を使われている可能性が高いでしょう。普段あまり動かさないシャッターほど狙われやすい傾向にあります。

ベランダの隅も同様で、集合住宅では特に多く報告されている場所です。エアコン配管の貫通部と組み合わさると、被害が起きやすい環境が整ってしまいます。

ベランダでは、エアコン室外機の裏側や物置の隙間、プランターの陰なども見落としがちです。普段動かさないものの陰は暗くて静かなため、休憩場所として好まれます。定期的に動かして確認しておくと安心でしょう。

「新しい家だから大丈夫」は誤り

よくある誤解を先に解いておきましょう。築年数が浅くても、高層階でも、コウモリは飛来してきます

屋根の形状別に見るべきチェック箇所。瓦屋根は瓦のずれと瓦と外壁の取り合いを重点的に見る。スレート屋根は破風と軒先まわりを確認する。集合住宅はベランダの隅とエアコンの配管まわりが要注意で、高層階でも飛来する

新築でも換気の吸気口から入る

老朽化した住宅だけの問題だと考えられがちですが、実際には築浅の住宅でも被害が起きています。理由は単純で、換気の吸気口はどの家にも設置されているためです。

建物の隙間をすべて完璧に塞ぐことは、構造上どうしても難しくなります。換気や排水のために意図的に設けられた開口部もあり、新しい家でもわずかな隙間は存在すると考えたほうが現実的でしょう。

実際、築浅の住宅で吸気口からの侵入を相談される事例は珍しくありません。「うちは新しいから」という前提で点検を省くと、かえって発見が遅れてしまいます。

高層階でも飛来する

マンションの上層階なら安心と思われがちですが、コウモリは飛べる動物です。階数を問わずベランダにやってきます。

集合住宅では、住戸ごとに配管の貫通部があり、ベランダの隅は暗く風雨をしのげます。条件だけ見れば、戸建てより好条件な場合すらあるでしょう。

屋根の形状で見るべき場所が変わる

効率よく点検するには、建物のタイプに応じて重点箇所を絞ることです。瓦屋根なら瓦のずれと外壁との取り合い、スレート屋根なら破風と軒先まわりが中心になります。

屋根の形が複雑な建物では、下屋と本屋根の取り合い部分にも注意が必要です。増築を重ねた住宅も同様で、後から接合した部分に構造上の隙間が残っている場合があります。

集合住宅ならベランダとエアコンまわりを優先します。すべてを均等に見るより、確率の高い場所から確認するほうが早く見つかるはずです。


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侵入口が見つからないときの3ステップ

手がかりを集めても分からない場合は、次の順で進めてください。

侵入口が見つからないときの3ステップ。糞が落ちている場所をすべて記録して建物の図に書き込む、日没前後の30分に外から観察して飛び立つ瞬間を複数日確認する、それでも分からなければ赤外線カメラや内視鏡を持つ業者に調査を依頼する

ステップ1:糞の位置を記録する

まず、糞が落ちている場所をすべて書き出します。建物を簡単な図に描き、印を付けていくと全体像がつかめます。

この作業で複数箇所が浮かび上がるなら、侵入口も複数ある前提で動くべきです。1カ所だけ塞いでも解決しません。

あわせて、糞の量も記録しておくと役立ちます。量が多い場所ほど、頻繁に使われている経路である可能性が高くなります。優先して確認する順番を決める材料になるでしょう。

ステップ2:日没観察を複数日行う

次に、日没前後の30分に外から観察します。ポイントは1日で判断しないことです。

雨や強風の日はコウモリの活動が鈍り、出てこない場合があります。天候のよい日を選び、3日ほど続けて確認すると精度が上がります

建物の面ごとに立ち位置を変えて観察するのも有効です。一方向からでは死角ができてしまいます。

家族と手分けして、複数の面を同時に見張る方法もあります。1人で回り込んでいる間に飛び立たれると、肝心の瞬間を見逃してしまうためです。スマートフォンで動画を撮っておけば、後から見返すこともできます。

ステップ3:業者の調査を利用する

それでも見つからないなら、機材のある業者に依頼するのが現実的です。赤外線カメラや内視鏡があれば、地上から見えない死角も追えます。

現地調査と見積りを無料で行う業者を選べば、特定してもらうところまで0円で済みます。自分で塞ぐつもりでも、場所だけ教えてもらうという使い方も可能でしょう。写真つきの報告書を出してくれる業者なら、後から自分で確認する際の資料にもなります。

場所別の塞ぎ方

侵入口が特定できたら封鎖に移りましょう。通気が必要な場所かどうかで、使う材料は変わってきます

場所別の封鎖材料。通気が必要な換気口や通風口は網目5ミリ以下の金網、瓦の隙間や軒先はステンレス金網、エアコンの配管穴はエアコン用パテ、外壁のひび割れや細い隙間はコーキング材、戸袋やシャッターの戸箱は金網とパテの併用で対応する

通気が必要な場所は金網

換気口や通風口をパテで埋めてしまうと、本来の機能が失われます。ここには金網を使ってください。

選ぶ際に重要なのが網目の細かさです。網目は5mm以下のものを選んでください。目が粗いと通り抜けられてしまい、設置した意味がなくなります。

屋外で長く使うなら、さびに強いステンレス製を選ぶとよいでしょう。端が浮かないよう、ネジやビスでしっかり固定しましょう。

材料の選び方は、自治体の案内とも一致しています。つくばみらい市は住民向けのコウモリ対策として、ネットやパテ、シーリング材ですき間をふさぐ方法を挙げています。あわせて、高所の作業は危険なので専門業者への依頼も検討するよう添えています。

北九州市も軒下にいる場合の対処として、コウモリがいない時間帯にネットを張る方法を案内しています。公的機関が示す手順も「追い出してから塞ぐ」という順序で共通しています。

通気が不要な穴はパテやコーキング

エアコンの配管が通る穴は、専用のパテで埋めます。手でこねて押し込むだけなので、作業自体は難しくありません。数百円で手に入り、賃貸でも原状回復しやすい材料です。

外壁のひび割れのような細く複雑な隙間には、コーキング材が適しています。専用のガンを使って充填するタイプで、形状に合わせて詰められるのが利点です。

戸袋やシャッターの戸箱は、金網とパテを併用して隙間をなくすケースが多くなります。

塞ぐ前に必ず退去を確認する

材料以上に大切なのが順番です。全個体が出たことを確認してから塞いでください

コウモリは群れで棲みつくため、数十匹規模になることもあるでしょう。1匹でも残ったまま封鎖すれば、中で死んで悪臭と害虫が発生します。

また、作業できる時期は春(4〜5月)と秋(9〜10月)に限られます。夏は飛べない子どもが取り残され、冬は冬眠中で追い出せません。侵入口を見つけた時期が合わないなら、適期まで待つ判断も必要でしょう。

封鎖で失敗する3パターン

せっかく作業しても、次のような理由で効果が出ないケースがあります。

網目の粗い金網を使う

ホームセンターで一般的に売られている金網は、コウモリ対策には目が粗い場合があります。用途表示だけで判断せず、実物の網目を見て選んでください。1cm以上の目なら通り抜けられてしまうでしょう。

購入前に網目の寸法を確認してください。「防鳥用」と書かれていても、コウモリには不十分なことがあります。鳥より小さな体で通り抜けるため、鳥対策の基準では足りないのです。

1カ所だけ塞いで満足する

侵入口が複数ある場合、1カ所を塞いでも別のルートから入られます。糞の落ちている場所が複数あったなら、その数だけ候補があると考えましょう。ふさがれた経路の代わりに、これまで使っていなかった隙間を新たに見つけて入り込むケースもあります。

封鎖後も、しばらくは糞が増えていないかを確認してください。数日たっても新しい糞が落ちるなら、塞ぎ残しがあります。

確認しやすくするコツとして、封鎖前に糞をすべて掃除しておく方法があります。まっさらな状態にしておけば、新しく落ちた分がひと目で分かるためです。

時期を外して封鎖する

夏の子育て期に封鎖すると、飛べない子どもを閉じ込める結果になります。冬は冬眠中の個体が中に残ったままです。

この点は自治体も同じ注意を出しています。北九州市は、冬眠時期と夏の出産時期は追い出しが難しいため、それ以外の時期に対策を行うほうが効果的だと案内しています。出産シーズンについては、福岡県が6〜7月と示しています。

なお、コウモリは鳥獣保護管理法で保護されており、捕獲や殺傷は違法です。違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になります。追い出しと封鎖に許可は不要ですが、この線引きは必ず守ってください。

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コウモリの侵入経路に関するよくある質問

侵入口は何カ所くらいあるものですか?

1カ所とは限りません。糞が複数の場所に落ちているなら、その数だけ候補があると考えてください。建物の構造によっては、3カ所以上見つかることもあります。増築を重ねた住宅や、屋根の形が複雑な建物ほど候補は増える傾向にあります。

軒下にぶら下がっているだけでも塞ぐ必要がありますか?

軒下は開放された空間なので、そもそも塞げません。ネットやテグス、忌避剤で留まらせない対策に切り替える必要があります。屋根裏への侵入とは別の対処だと考えてください。

封鎖はDIYでもできますか?

低い位置で、侵入口が特定できていればできます。ただし屋根や2階以上の高所は転落の危険があります。脚立での作業に不安があるなら、無理をせず業者に任せてください。作業する場合も1人では行わず、脚立を支える人がいる状態で進めましょう。

塞いだ後も糞が落ちてきます

塞ぎ残しがあるか、軒下など別の場所に留まっている可能性があります。糞の位置を改めて記録し、真上を確認し直してみてください。封鎖した箇所と新しく糞が落ちる場所がずれているなら、別ルートを使われていると考えられます。

掃除は封鎖の前と後、どちらがいいですか?

封鎖の後です。先に掃除しても、コウモリがいる限り翌日には新しい糞が落ちます。追い出し・封鎖・清掃の順で進めてください。ただし侵入口を探す目的で、いったん糞を片づけて新しく落ちる位置を見る方法は有効です。

まとめ:糞の真上を探し、1cmまで塞ぐ

侵入口探しの起点は糞です。ぶら下がったまま排泄するため、糞が積もっている場所の真上に手がかりがあります。あわせて日没直後30分の観察と、黒ずみや尿の跡の確認を組み合わせてください。

狙われやすいのは、屋根まわりの瓦や取り合い部分、壁まわりの換気口や配管の貫通部、そして戸袋やベランダの隅です。築年数や階数を問わず飛来するため、「新築だから」「高層階だから」という思い込みは禁物になります。

塞ぐ際は、通気が必要な場所には網目5mm以下の金網、不要な穴にはパテやコーキング材を使い分けます。そして何より、全個体が出たことを確認してから封鎖してください。見つからない場合や高所の作業は、調査と見積りが無料の業者に相談するのが確実です。