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天井裏でカリカリという音がして、ネズミらしいと見当はついた。ただ、何から手をつければよいのかが分からないまま、粘着シートだけ買って置いてある。名古屋でそんな状態の方に向けた記事です。
名古屋には、対策を組み立てるうえで役に立つ数字があります。名古屋市は市内で捕獲されたネズミの約8割はクマネズミだったと公表しています。相手がほぼ絞れているということです。
クマネズミは天井裏に巣を作る種で、床下や下水まわりにいるドブネズミとは行動が違います。相手が違えば、探す場所も、ふさぐ場所も、シートを置く位置も変わります。
この記事では、市が公開している情報をもとに、名古屋で最初にやるべきことと相談窓口の使い方を整理しました。読み終えるころには、今日から動ける順序が見えてきます。
名古屋で捕まるネズミの8割はクマネズミ
まず前提の確認です。家に出るイエネズミには3種類があり、それぞれ巣を作る場所が違います。名古屋で圧倒的に多いのは、天井裏に営巣するクマネズミです。
3種はそれぞれ違う場所に巣を作る
市の説明によれば、クマネズミはビルや一般家屋の天井裏、ドブネズミは家屋周辺の土中や下水管、ハツカネズミは倉庫や物置に営巣します。同じネズミという言葉でくくると、対策を誤ります。
天井裏で音がしているなら、まずクマネズミを想定して動くのが名古屋では理にかなうでしょう。市内で捕獲されたうちの約8割という数字が、その裏づけです。
クマネズミは高いところを移動する
クマネズミは壁を登り、配線や配管を伝って移動します。床に近い場所ばかり探しても、通り道は見つかりません。
点検すべきは、屋根と壁の取り合い、換気口、エアコンの配管を通した穴といった高い位置です。目線より上を先に見るという順序が、名古屋では効きます。
繁殖の速さが、対策を急ぐ理由になる
放置している間に何が起きるのかも、数字で示されています。条件が良いと、クマネズミは年間5回から6回、1回あたり約6匹の仔を生みます。
生まれてから3か月足らずで繁殖に入る
市が示すネズミの一生では、出生から15日で目が開いて歩き始め、離乳します。そして50日から90日で生殖を開始し、2年で生殖を停止するという流れです。
つまり、春に生まれた個体がその年のうちに次を産みます。気づいてから動くまでの時間が、そのまま数の差になって現れます。
ネズミの習性を知っておくと探しやすい
市はネズミの習性として、警戒心が強いこと、環境に適応する能力が高いこと、夜間に活動すること、通路が一定していること、集団でなわばりを持つことを挙げています。
このうち実務で効くのが通路が一定しているという性質です。同じ場所を通るため、埃の上に足跡が残ったり、体の脂で柱や配管が黒ずんだりします。その汚れをたどれば、通り道が見えてきます。
音が増えたと感じたら段階が進んでいる
最初は1匹の足音だったのに、複数の場所から聞こえるようになった。そう感じたときには、すでに巣で育っていると考えたほうが実態に近くなります。
粘着シートで数匹取れても、数が減ったとは限りません。捕まえる作業と、増やさない作業は別だと考えてください。
2cm×2.5cmの穴があれば通り抜ける
封鎖の話に入ります。名古屋市は、ネズミの習性として2cm×2.5cmの穴があれば通り抜けると記しています。想像しているより、ずっと小さな隙間です。
見落としやすい場所
流し台や洗面台の下で、配管が壁を貫通している部分は隙間が空いていることがあります。通気口や換気扇の網が破れていないかも確かめてください。
市は、排水口や通気口はネズミが入り込めない構造にし、配管のすき間や壁にできた穴はふさぐよう案内しています。エアコンの配管を通した穴も同じです。
ふさぐ材料は、かじられないものを選ぶ
市の説明にあるとおり、ネズミの門歯は一生伸び続けるため、いつも硬いものをかじります。発泡ウレタンやパテだけでふさいでも、噛み破られて元に戻ります。
金属たわしや目の細かい金網、パンチングメタルを組み合わせるのが基本です。高い位置の作業になる場合は、無理をせず業者に任せてください。

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相談は区で受け、調査は4区へ引き継がれる
名古屋市の窓口の仕組みには、知っておくと迷わずに済む特徴があります。相談はどの区でも受けますが、現場調査になると担当が移ります。
まずは住んでいる区の保健センターへ
建築物におけるねずみなどの防除についての相談は、住んでいる区または施設のある区を担当する保健センター環境薬務課が受け付けています。まずはここが入り口です。
市全体の問い合わせ先としては、健康福祉局生活衛生部環境薬務課の環境衛生担当が置かれています。制度そのものについて聞きたいときは、こちらになります。
現場調査は千種・中村・中・南へ
市の案内では、ネズミや害虫に関する相談は千種・中村・中・南の保健センター環境薬務課へ、とされています。他の保健センターでも窓口に来た人からの相談は受け付けますが、現場調査を行う場合などはこの4区へ引き継ぐことがあると明記されています。
急いでいるときは、最初からこの流れを想定しておくと待ち時間の見当がつくはずです。
電話をかける前に、音のする時間帯、糞を見つけた場所、被害に気づいた時期を控えておいてください。この3つがあるだけで、助言の具体性が変わります。
駆除の作業そのものは行っていない
相談で受けられるのは、防除の方法についての助言までです。職員が家に来て駆除するという仕組みではありません。
そのうえで、自分でどこまでやるか、どこから業者に頼むかを決めることになります。ネズミは鳥獣保護管理法の対象外なので、捕獲の許可を取る必要はありません。
行政がどこまで担うかは自治体によって異なり、業者を自宅へ派遣する区もあれば、相談だけにとどめる区もあります。
市が示す防除の考え方は3本柱
名古屋市が案内しているのは、薬剤で殺して終わりという進め方ではありません。ネズミにとって住みにくい環境をつくることが本筋だとしています。
餌を断つ
食品類はふた付きの容器に収め、夜間に放置しないよう市は案内しています。生ごみは速やかに処理し、ふた付きのごみ容器に入れてください。
ネズミは人の食べるものなら何でも食べます。ペットフードや仏壇の供物も対象になるので、置きっぱなしにしないよう気をつけてください。
通り道と侵入口をふさぐ
ネズミは通路が一定しているという習性を持ちます。同じ場所を通るからこそ、そこをふさげば効果が出ます。
逆にいえば、通り道を残したまま薬剤や粘着シートだけを増やしても、根本は変わりません。
巣の材料と潜み場所をなくす
巣の材料になる紙や布類を整理し、潜み場所になりやすい押入れや床下、下水周辺、物置を定期的に清掃するよう市は求めています。
段ボールを積み上げたままの物置は、そのまま巣の材料庫になります。片づけそのものが対策の一部だと考えてください。
名古屋でネズミ駆除を業者に頼んだ場合の費用
費用は作業の範囲で決まります。ネズミは許可が要らないぶん、自分でできる部分と任せる部分を分けやすい相手です。
作業ごとの目安
調査と捕獲、薬剤の設置までなら2万円から8万円ほど、侵入口の封鎖まで含めると8万円から20万円ほどが目安になります。天井裏の清掃と消毒、断熱材の交換まで進むと20万円を超えることもあります。
名古屋で費用が動きやすい条件
クマネズミが相手だと、封鎖の対象が高い位置に集まりがちです。屋根まわりの作業が必要になれば、足場の有無で金額が変わります。
市街地では隣家との距離が近く、建物の外周をぐるりと点検しにくい現場も出てきます。侵入口の数と位置は、調査を受けるまで確定しません。
見積で確かめること
「駆除作業一式」ではなく、調査、捕獲、封鎖、清掃、消毒がそれぞれいくらなのかが分かれているかを見てください。再発保証の年数と、保証されない条件も契約前に確かめておきましょう。
国民生活センターは、不安をあおってその場で契約させ、他社と比較する機会を奪う事業者とは契約しないよう呼びかけています。作業後に広告と異なる高額な請求を受けた事例も報告されました。
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自分でやる範囲と、頼む範囲
ネズミは許可が不要なので、他の害獣より自分で動ける幅があります。ただし、全部を自力でやり切れるとは限りません。
自分で進めやすい部分
餌を断つこと、片づけること、手の届く範囲の隙間をふさぐことは今日から始められます。市が挙げている3本柱のうち2つは、道具をそろえれば実行できます。
粘着シートを置く場所を変える
部屋の真ん中に置いても、警戒心の強いネズミは避けて通るでしょう。壁際や、通り道と見当をつけた場所に沿って並べるほうが結果につながります。
クマネズミが相手なら、床だけでなく天井裏や配管の上も候補に入ります。ただし高い場所へ上がる作業は、無理をしないでください。
任せたほうがよい部分
屋根に上がらないと確認できない侵入口、天井裏に広がった糞尿の清掃、断熱材の交換は、装備と経験が要る作業です。粉じんを吸い込む危険もあります。
依頼先は害獣専門の業者だけとは限りません。封鎖と復旧に絞るなら、工務店という選択肢もあります。
放置するとどこまで進むのか
音がうるさいという段階で止まればよいのですが、時間が経つほど被害の種類が増えていきます。名古屋のようにクマネズミが多い土地では、天井裏が舞台になります。
糞尿が天井材にしみ込む
同じ場所を通り、同じ場所で排泄するため、天井裏の一点に糞尿がたまっていきます。石膏ボードにしみ込むと、清掃だけでは臭いが取れず張り替えが必要になることもあるでしょう。
天井にシミが出てきた段階は、すでに下地まで到達している合図です。ここまで進むと、捕獲の費用より復旧の費用のほうが大きくなります。
配線をかじられる危険がある
門歯が一生伸び続けるため、ネズミは硬いものをかじり続けます。天井裏を通る電気配線も例外ではありません。
被覆が削られれば漏電や火災につながります。音がしているのに何も手を打たない期間は、この危険を抱えたままの期間だと考えてください。
ダニやノミが室内へ落ちてくる
ネズミが持ち込んだダニは、宿主が減ったあとも天井裏に残ります。照明の隙間や点検口から室内へ落ちてきて、刺されて初めて気づくという順序をたどりがちです。
厚生労働省は動物由来感染症について、動物と接触したあとの手洗いなど基本的な予防を呼びかけています。糞を扱うときは素手を避け、マスクと手袋を着けてください。
よくある質問
市に頼めば駆除してもらえますか。
駆除の作業は行っていません。保健センター環境薬務課で受けられるのは、防除の方法についての相談と助言までです。現場調査が必要になる場合は、千種・中村・中・南の保健センターへ引き継がれることがあります。
捕獲に許可は要りますか。
要りません。家に出るドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種は鳥獣保護管理法の対象外とされています。ハクビシンやイタチのような許可申請は不要です。
超音波の機械は効きますか。
市の案内では、餌を断つこと、侵入口をふさぐこと、巣材と潜み場所をなくすことが防除の基本として挙げられています。機器に頼る前に、この3つが済んでいるかを確かめてください。
天井裏の音がネズミかどうか分かりません。
軽くて速い音ならネズミ、重くてゆっくりした音ならハクビシンやアライグマの可能性があります。ただし音だけで確実に判別するのは難しいので、糞の大きさや落ちている場所も合わせて確認してください。
まとめ
名古屋市は、市内で捕獲されたネズミの約8割がクマネズミだったと公表していました。天井裏に営巣する種が相手だと分かっていれば、探す場所もふさぐ場所も絞り込めます。
繁殖は速く、条件が良ければ年間5回から6回、1回あたり約6匹を産むとされています。出生から50日から90日で生殖を開始するため、気づいてから動くまでの時間がそのまま数の差になりました。2cm×2.5cmの穴があれば通り抜けるという前提で、隙間を探してください。
相談の入り口は住んでいる区の保健センター環境薬務課ですが、現場調査になると千種・中村・中・南へ引き継がれることがあります。駆除の作業そのものは行っていないため、どこから業者に頼むかは自分で決めることになります。餌を断ち、通り道をふさぎ、巣材を残さないという3本柱を先に進めてから、残った部分を任せるのが現実的な順序です。
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