ハクビシン

ハクビシンの鳴き声の特徴|他の動物との聞き分け方と対処法

ハクビシンの鳴き声の特徴|他の動物との聞き分け方と対処法|屋根の上のハクビシンと屋根裏を調査する作業員、鳴き声と聞き分けのイメージ

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夜中、天井の向こうから「キーキー」という甲高い声が聞こえてくる。猫のけんかにも似ているけれど、家の中から聞こえるのが気味悪くて眠れない。そんな経験はないでしょうか。

屋根裏から聞こえる鳴き声は、住み着いている動物を知るための手がかりになります。ハクビシンなのかイタチなのか、あるいはネズミなのかによって、法律上の扱いも対処法も変わってきます。

ただし、野生動物の声は似ているものが多く、音だけで断定するのはプロでも難しい作業です。足音や糞といった他の情報とあわせて判断する必要があります。

この記事では、ハクビシンの鳴き声の特徴を状況別に整理し、他の動物との聞き分け方、そして鳴き声が示す危険なサインと対処の進め方までまとめました。

駆除費用ナビ 編集部 環境省・厚生労働省・国民生活センターなど公的機関の一次情報をもとに、害獣駆除の費用と法制度を調査・執筆しています。

ハクビシンの鳴き声は甲高い「キーキー」

ハクビシンの鳴き声は、「キューキュー」「キーキー」という細く甲高い声が基本です。状況によって声色を使い分けるため、4つのパターンを知っておくと判断しやすくなります。

ハクビシンの鳴き声4パターン。通常はキューキューやキーキーという甲高い声、威嚇のときはシャーやガァーという低く濁った声、けんかのときはキャーッと猫のけんかに似た大音量、子どもはチューチューと小さく高い声で鳴く。威嚇の声が聞こえたら近づかないこと

状況別の4パターン

普段のやり取りでは「キューキュー」「キーキー」と細く高い声を出します。仲間同士のコミュニケーションで使われる、最も耳にしやすい鳴き方でしょう。

警戒したり驚いたりすると、声色が変わります。「シャー」「ガァー」という低く濁った威嚇の声を出しているときは、こちらを敵とみなしている状態です

2匹以上でけんかを始めると「キャーッ」という大音量の声になり、猫のけんかとほとんど区別がつきません。子どものハクビシンは「チューチュー」と小さく高い声で鳴きます。

鳴くのは日没後から明け方に集中する

ハクビシンは夜行性です。日が暮れた頃から動き始め、深夜にかけて活動が最も活発になります。

ハクビシンの時間帯別の活動量。夜行性のため日没後の18時から21時に活動が始まり、21時から翌3時にかけて最も活発になり、3時から6時に落ち着き、日中の6時から18時はほとんど動かない。夜に音が集中していればハクビシンの可能性が高い

明け方に戻ってくると、日中は屋根裏で休んでほとんど動きません。逆に言えば、日中に音がするならネズミなど別の動物である可能性が高くなります

音が聞こえる時間帯を数日分メモしておくと、動物を絞り込む材料になります。何時ごろに、どのあたりから聞こえたかを記録してみてください。

スマートフォンで録音しておくのも有効です。業者に相談する際、実際の音を聞かせられれば判断の助けになります。

実は足音のほうが判別しやすい

鳴き声は似た動物が多く、それだけで特定するのは困難です。むしろ判別に役立つのは足音のほうだと言えます。

ハクビシンは体重3kg〜4kgあり、猫ほどの大きさです。屋根裏を走ればドタドタと重い音が響きます。ネズミのカサカサという軽い音とは、はっきり違って聞こえるはずです。

移動の速さにも違いが出ます。ハクビシンはゆっくり歩くように移動する一方、ネズミは細かく素早く動き回ります。音のリズムにも注目してみてください。

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他の動物との聞き分け方

屋根裏に入り込む動物は複数います。鳴き声と足音を組み合わせると、候補をかなり絞り込めます。

屋根裏の動物を声と足音の組み合わせで絞り込む方法。足音が重いのはハクビシンとアライグマで、ハクビシンはキーキーと甲高く、アライグマはクルルルと鳴く。足音が軽いのはイタチとテンとネズミで、イタチはキッキッ、ネズミはチューチューと細い声で鳴く
声と足音を組み合わせると候補が絞れます

6種類を比較する

それぞれの特徴を表にまとめました。

動物 鳴き声 足音
ハクビシン キューキュー、キーキー ドタドタと重い
イタチ・テン キッキッ、威嚇時はキャッ 小刻みで軽い
アライグマ クルルル、キュルキュル ドタドタと重い
ネズミ チューチューと細い声 カサカサと軽い
コウモリ チチチ(ほぼ聞こえない) 羽ばたきの音
ニャー、ウー 屋根の上から聞こえる

猫のけんかと間違えやすい

最も紛らわしいのが猫との聞き分けです。ハクビシンがけんかをするときの「キャーッ」という声は、猫のけんかとよく似ています。

ポイントは音の出どころです。屋外や屋根の上から聞こえるなら猫、天井の内側から聞こえるならハクビシンを疑ってください。同時に足音が続いているかどうかも手がかりになります。

イタチ・テンとは足音の重さで見分ける

イタチやテンも「キッキッ」と甲高く鳴くため、声だけの区別は難しいでしょう。ただし、体の大きさがまったく違います。

イタチはネズミに近いサイズで、足音は小刻みで軽くなります。糞も小さめです。ハクビシンは猫ほどの大きさなので、足音の重さで判断できます。

アライグマは「クルルル」と鳴く

アライグマは落ち着いているときに「クルルル」「キュルキュル」と繰り返すように鳴きます。この声が聞こえたらアライグマの可能性が高くなるでしょう。

ただし威嚇時には「キューキュー」に近い声も出すため、油断はできません。体格も足音もハクビシンとよく似ており、アライグマは特定外来生物にあたるので法律上の扱いが変わります。足跡の形など、他の情報での確認が欠かせません。

音だけで断定するのは避ける

ここまで整理してきた通り、鳴き声だけで動物を確定するのは現実的ではありません。糞の大きさや形、足跡、被害の様子とあわせて判断してください。

特に糞は、大きさと中身から動物を絞り込める有力な手がかりになります。

鳴き声で分かる3つの危険なサイン

鳴き声には、状況の深刻さを教えてくれる情報も含まれています。次の3つに当てはまる場合、自力での対処は避けてください

鳴き声で分かる3つの危険なサイン。小さく高い声が続く場合は子どもがいてくん煙剤を使うと取り残しが起きる、シャーやガァーという威嚇の声は攻撃してくる可能性があり近づかない、複数の声が同時に聞こえる場合は繁殖しており数が増え続けている。いずれも自力対処をやめる判断材料になる

小さく高い声=子どもがいる可能性

成獣より小さく細い声が続いているなら、子どもが生まれていると考えられます。この状態でくん煙剤を焚くのは危険です。

親は子どもを壁の隙間に押し込んで自分だけ逃げるため、取り残された子どもが中で死に、壁を壊して回収する工事が必要になります。ハクビシンには決まった繁殖期がなく、季節を問わず出産するので油断できません。

「シャー」「ガァー」=威嚇している

威嚇の声が聞こえたら、それ以上近づかないでください。船橋市も、ハクビシンは臆病な性格だが刺激を与えると襲ってくることがあると注意を促しています。

咬まれたり引っかかれたりすると、けがだけでなく感染症のリスクもあります。子どもを守ろうとして気が立っている場合もあるため、距離を取ることが大切です。

複数の声=すでに繁殖している

あちこちから声が聞こえる、けんかの声がするといった場合は、複数の個体が住み着いています。1匹だけなら数万円で済んだ対処も、群れになれば施工範囲が広がり費用も跳ね上がるでしょう。

放置している間にも数は増え続けます。音が増えてきたと感じたら、それは被害が拡大しているサインだと受け止めてください。


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鳴き声がうるさいときの対処法

音を止めるには、追い出して侵入口をふさぐところまで進める必要があります。一時的に静かにさせる方法では、根本的な解決になりません

鳴き声を止めるまでの流れ。まず音の時間帯と場所を数日記録する、次に糞や足跡から動物を特定する、続いてくん煙剤で追い出す、退去を確認してからすべての侵入口をふさぐ、最後に糞尿を清掃して消毒する。天井を叩いても一時的に静かになるだけで解決しない

やってはいけない2つの行動

まず、天井を棒で叩いて追い払う方法です。その場は静かになりますが、驚いて別の場所へ移動するだけで、しばらくすればまた鳴き始めます。慣れてくると反応しなくなることもあります。

もうひとつが、自分で捕まえようとする行為です。ハクビシンは鳥獣保護管理法で保護されており、無許可の捕獲は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になります。一方で追い出しと侵入口の封鎖に許可は不要なので、こちらの方法を選んでください。

音の記録から正体の特定へ

対処の第一歩は、音の時間帯と場所を数日分記録することです。夜に集中して重い足音を伴うなら、ハクビシンやアライグマの線が濃くなります。

次に、糞や足跡といった物証を探します。ベランダや軒下、庭の隅などをチェックしてみてください。この段階で動物が絞り込めれば、適切な対処法を選べます。

追い出しと封鎖まで進める

正体が分かったら、くん煙剤で追い出します。侵入口から遠い位置で焚き、出口へ向かって煙を押し出すのがコツです。

その後、退去を数日かけて確認してから、すべての侵入口を金網などでふさぎます。確認を飛ばしてふさぐと屋根裏に閉じ込めてしまい、悪臭と害虫という別の問題を招きかねません。封鎖まで終えて、はじめて鳴き声が止まります。清掃と消毒まで済ませれば、臭いによる誘引も防げるでしょう。

放置するとどうなるか

鳴き声を「うるさいだけ」と考えて放置すると、音は大きくなり、建物の被害も進んでいきます。

数が増え、音は大きくなる

ハクビシンは居心地のよい場所に定住します。近くでエサが取れなくなるか、身の危険を感じない限り、自分から出ていくことはありません。

そのうえ繁殖期を選ばないため、放置した期間だけ個体数は増えていきます。1匹の足音だったものが、いつのまにか数匹分の騒音に変わっているケースも珍しくないでしょう。

糞尿と断熱材の被害が進む

屋根裏では、決まった場所に排泄を繰り返す「ため糞」が進行します。尿が天井板に染み込むとシミになり、やがて腐って張り替えを余儀なくされるでしょう。

断熱材も巣材として引きはがされ、冷暖房の効率が落ちていきます。さらに糞に含まれる病原体やダニによる健康被害のリスクもあるため、騒音以外の問題が積み重なっていきます。

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ハクビシンの鳴き声に関するよくある質問

鳴き声がしなくなれば出ていったと考えてよいですか?

断定はできません。屋根裏の別の場所へ移動しただけの場合や、たまたま活動が落ち着いているだけの場合もあります。侵入口をふさぐ前には、数日かけて出入りの有無を確かめてください。

超音波の装置で鳴き声を止められますか?

一時的な効果は期待できますが、慣れると効かなくなる傾向があります。設置しただけで解決した例は多くありません。追い出しと封鎖の補助として考えるのが現実的でしょう。

鳴き声がうるさくて眠れません。すぐ止める方法はありますか?

即座に止める方法はないのが実情です。天井を叩けばその場はしのげますが、根本的な解決にはなりません。くん煙剤での追い出しから侵入口の封鎖まで、1週間から2週間ほどかけて進めるのが現実的な流れになります。

正体が分からないまま業者に相談してもいいですか?

問題ありません。現地調査を無料で行っている業者なら、糞や足跡から動物を特定してもらえます。動物によって費用も工程も変わるため、特定してもらう目的だけで調査を依頼するのも有効です。

まとめ:鳴き声は正体を知る入口

ハクビシンの鳴き声は「キューキュー」「キーキー」という甲高い声が基本で、威嚇時は「シャー」、けんかでは「キャーッ」と変化します。日没後から明け方に集中して聞こえるのも特徴です。

ただし似た声の動物は多く、音だけでの断定は避けたほうが無難です。足音の重さや糞の大きさとあわせて判断してください。日中に軽い音がするならネズミ、夜に重い足音がするならハクビシンやアライグマが候補になります。

子どもの声がする、威嚇の声がする、複数の声が聞こえるといった場合は、自力での対処をやめて専門業者に相談しましょう。鳴き声を止めるには追い出しと封鎖まで進める必要があり、調査と見積りが無料の業者であれば状況の確認だけでも費用はかかりません。