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夜中にふと目が覚めて、天井の向こうから小さな鳴き声が聞こえた。足音ならまだしも、声となると落ち着かない気持ちになるものです。
実はこの違いには意味があります。多くの害獣は、普段そう頻繁には鳴きません。鳴くのは繁殖期や子育て中、あるいは個体どうしが争っているときです。
つまり鳴き声が聞こえるということは、すでに複数いる可能性が高いということです。足音だけの段階より、状況が一歩進んでいると考えたほうがよいでしょう。
この記事では、声から候補を絞る方法に加えて、子どもの声が混じっている場合の判断をお伝えします。ここを誤ると、封鎖が思わぬ事故につながってしまうでしょう。
鳴き声は足音より緊急度が高い
まず、なぜ鳴き声のほうが重い意味を持つのかを整理しましょう。
足音は「通り道」のサイン
歩く音や走る音は、そこを通っているという事実を示すだけです。まだ通り道として使われている段階で、1匹だけということも十分にあります。
もちろん放置してよいわけではないものの、対処の余裕は残されています。
鳴き声は「住み着いている」サイン
一方、鳴き声が出る場面は限られていました。繁殖期に相手を呼ぶとき、子が親を呼ぶとき、個体どうしが争うとき。いずれも複数いる状況です。
特に春から夏にかけて鳴き声が増えたなら、子育てが始まっている可能性を考えてください。数が増えているサインとして受け取るのが安全です。
だから対処の順番が変わる
足音だけの段階なら、追い出して封鎖するという通常の手順で構いません。しかし鳴き声、それも細い声が混じっている場合は、封鎖の前に確認すべきことがあります。
この点は記事の後半で詳しくお伝えします。まずは声から候補を絞ってみましょう。

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声で候補を絞る
声の高さと長さに注目すると、動物ごとの傾向が見えてきます。ただし個体差があるので、これだけで断定はしないでください。
まずは下のチェックで、声の特徴から候補を絞り込んでみてください。
鳴き声から正体をしぼり込む
声の高さと聞こえ方で、候補を絞り込めます
Q1聞こえる声は、どれに近いですか。
Q2声の長さは、どちらに近いですか。
子育て中の可能性が高い状態です
細く弱い声が複数聞こえるなら、屋根裏で子が育っていると考えられます。この状態で親だけを追い出して封鎖すると、動けない子が取り残されます。
中で死なれれば、天井や壁を開ける工事が必要になります。封鎖の前に、必ず専門家へ相談してください。
ハクビシンの可能性があります
キーキーという甲高い声が続くのが特徴です。ドスドスと重い足音を伴う場合、判断はより確かになります。
繁殖期は1年中とされ、出産期は春から秋にかけてです。数が増える前に対処を進めてください。
イタチやテンの可能性があります
キーッ、ギャッという短く鋭い声は、威嚇であることが多くなります。素早く走り回る音を伴います。
強烈な獣臭が同時にするなら、イタチの可能性が高まります。
ネズミの可能性があります
チューチューという細く小さな声です。かじる音や、カサカサという軽い足音を伴うことが多くなります。
鳴き声が聞こえる場合、すでに複数いて繁殖している可能性があります。
コウモリの可能性があります
金属的な高い声とバタバタという羽音が特徴です。ぶら下がっていた場所の真下に糞が積もります。
幼獣がいる時期の封鎖は取り残しにつながるため、時期の判断が必要になります。
この診断は、公開されている一般的な特徴をもとにした目安です。個体差があるため、糞や足音など別の手がかりとあわせて判断してください。
甲高く連続する声ならハクビシン
キーキー、キューキューという甲高い声が続くなら、ハクビシンの可能性があります。体は猫ほどの大きさで、天井裏を主な生活場所にします。
足音がドスドスと重ければ、判断はより確かになるでしょう。
鋭く短い威嚇の声ならイタチやテン
キーッ、ギャッという短く鋭い声は、イタチやテンの威嚇であることが多くなります。動きが素早く、走り回る音を伴うのが特徴です。
強烈な獣臭が同時にするなら、イタチの可能性が高まります。
小刻みで低めならアライグマ
クルルル、キューという小刻みな声はアライグマです。前橋市の資料では、見た目に反して気性が荒く凶暴だとされています。
姿を見かけても近づかないでください。子育て中はとくに警戒心が強くなります。
細く小さい声ならネズミ
チューチューという細く小さな声です。かじる音や、カサカサという軽い足音を伴うことが多くなります。
コウモリの場合は金属的な高い声で、バタバタという羽音が混じるのが決定的な違いです。
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子どもの声が混じっていたら
ここが、この記事でもっともお伝えしたい部分です。細く弱い声が複数聞こえるなら、状況が変わります。
ハクビシンの繁殖期は1年中
前橋市の資料によれば、ハクビシンの繁殖期は1年中で、出産期は春から秋、1回に2〜3頭を出産します。季節を問わず繁殖できるため、「今は安全な時期」というものが存在しません。
屋根裏という安全な空間を得れば、そこで数を増やしていきます。鳴き声が増えたと感じたら、それは実際に増えているのかもしれません。
アライグマは4〜6月が出産期
同じ資料では、アライグマの繁殖期は1〜3月、出産期は4〜6月とされ、1回に3〜6頭を出産します。ハクビシンより出産数が多いのが特徴です。
春先に細い声が複数聞こえるようになったなら、この時期にあたる可能性があります。
子どもの声の聞き分け方
親の声より高く、細く、弱い声です。しかも1匹ではなく複数から聞こえます。断続的に短く鳴くことが多く、親が戻ってくると一斉に鳴きやむこともあります。
判断がつかない場合は、録音して聞き返してみてください。耳で聞くより、あとから再生したほうが声の数を数えやすいはずです。
子育て期に封鎖してはいけない理由
ここを誤ると、費用も手間も大きく増えます。順を追って見ていきましょう。
親は出ていけるが、子は残る
忌避剤や燻煙剤で追い出しをかけると、親は自力で外へ逃げるでしょう。しかし生まれて間もない子は動けず、その場に取り残されてしまいます。
そのまま侵入口を塞げば、閉じ込めたことになってしまうでしょう。
中で死ぬと取り出せない
取り残された子が死ぬと、悪臭が数週間続き、ダニの発生源にもなります。天井裏なら点検口から回収できる場合もありますが、壁の中に入り込まれていると手が届きません。
解決するには壁や天井を開ける工事が必要で、数万円から十数万円の追加費用が発生します。追い出し自体は成功しているのに、結果的に高くつくという状況です。
時期をずらす判断が必要になる
子が自力で動けるようになるまで待つのか、別の方法を取るのか。この判断は状況によって変わるため、専門家の目が要ります。
ご自身で追い出しを進める予定だったとしても、細い声が複数聞こえる場合は、封鎖の前に一度相談してください。
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動物ではない可能性もある
念のため、動物以外の原因も確認しておきましょう。
屋外の声が反響している
野良猫や鳥の声が、換気口や配管を通って室内に響くことがあります。窓を開けたときにも同じ声が聞こえるなら、屋外の可能性が高いでしょう。
音が家の中を移動していくかどうかが、ひとつの見分け方になります。
鳥が巣を作っている
ムクドリやスズメが軒下や換気口に巣を作ると、ヒナの鳴き声が聞こえます。この場合、鳴くのは早朝から日中が中心です。
夜中に静かで、朝になると鳴き始めるなら鳥を疑ってください。鳥の巣の撤去も、ヒナや卵を伴う場合は許可が必要になります。
床下から聞こえる場合
天井ではなく床下から聞こえるなら、野良猫が入り込んでいることもあります。床下換気口が開いていないかを確認してみてください。
いずれの場合も、無理に追い出そうとせず、まず状況を把握することが先です。
聞こえたときの進め方
ここまでを踏まえた手順をまとめます。急がないことが、結果的に費用を抑えます。
録音して時刻を残す
枕元にスマートフォンを置いて録音を開始し、朝に止めるだけで構いません。何時ごろ、どのあたりから聞こえたかもメモしておいてください。
この記録があれば、業者に相談する際も話が早く進むでしょう。声の数や種類は、専門家が聞けば判断材料になります。
糞や臭いもあわせて確認する
声だけで断定はできません。糞の大きさや落ち方、臭いの強さといった別の手がかりと重ねることで、精度が上がります。
屋根裏に上がる必要はありません。押し入れの上や天井の隅、家の外周を見る程度で十分です。
法律の確認も必要になる
家に住み着くネズミは鳥獣保護管理法の対象外ですが、ハクビシン、イタチ、コウモリは保護対象で、無許可の捕獲は認められていません。アライグマは特定外来生物として、さらに外来生物法の規制も受けます。
追い出しと封鎖であれば許可なく取り組めますが、子がいる時期は、その追い出し自体を慎重に進める必要があります。
費用と相談の目安
業者に依頼する場合の金額感です。子がいる場合は、通常より工程が増えます。
作業内容ごとの目安
追い出しと侵入口の封鎖で済むなら3万円〜10万円程度、清掃と消毒、複数箇所の封鎖まで含めると10万円〜25万円が目安です。断熱材の交換や修繕まで必要なら、25万円〜50万円を見ておくことになります。
子がいる場合、退去の確認に時間がかかるぶん工期が延びるケースもありました。それでも、閉じ込め事故を起こしてから開口工事をするより、はるかに安く収まります。
業者を選ぶときの確認事項
子育て期の対応経験があるか、封鎖と清掃まで一括で請け負えるか、再発保証の条件はどうかを確認してください。2社から3社の見積りを取ると、適正価格が見えてきます。
その場で契約を迫る業者には注意が必要です。持ち帰って比較すると伝えて、反応を見てください。
よくある質問
鳴き声がしなくなりました。出ていったのでしょうか。
子が成長して静かになっただけかもしれません。糞が新しく落ちていないか、足音が続いていないかを数日かけて確認してください。侵入口が開いたままなら、塞いでおくことをおすすめします。
子がいるかどうか、自分で確かめられますか。
録音して聞き返すのがもっとも確実です。親より高く細い声が複数聞こえるなら、子がいると考えてよいでしょう。屋根裏に上がって直接確認するのは、危険なので避けてください。
子がいる場合、いつまで待てばよいですか。
動物の種類と生まれた時期によって変わるため、一律には言えません。前橋市の資料ではアライグマの出産期は4〜6月とされていますが、個体差もあります。現地調査で状況を見てもらったうえで判断するのが確実です。
鳴き声がうるさくて眠れません。何かできますか。
天井を叩いて追い払うのは避けてください。一時的に静かになるだけで、興奮させると逆効果になります。寝室を移す、耳栓を使うといった対処で今夜をしのぎ、翌日から調査の手配を進めてください。
まとめ
夜中に家の中から聞こえる鳴き声は、足音とは意味が違います。多くの害獣は普段あまり鳴かず、鳴くのは繁殖期や子育て中、個体どうしが争っているときです。つまり複数いる可能性が高い状況を示しています。
声からは、甲高く連続すればハクビシン、鋭く短ければイタチやテン、小刻みで低ければアライグマ、細く小さければネズミ、金属的な声と羽音ならコウモリと絞り込めます。ただし断定は避け、糞や臭いと重ねて判断してください。
もっとも大切なのは、細く弱い声が複数聞こえるかどうかです。前橋市の資料によれば、ハクビシンの繁殖期は1年中で出産期は春から秋、アライグマは出産期が4〜6月で1回に3〜6頭を出産します。
この時期に封鎖すると、動けない子が取り残されてしまいます。中で死なれれば壁や天井を開ける工事が必要になり、追加費用もかかるでしょう。細い声が複数するなら、封鎖の前に現地調査を受けてください。調査と見積りが無料の業者であれば、状況を確かめるだけなら費用はかかりません。