ネズミ

夜中に家の中で聞こえる鳴き声|正体と繁殖のサイン

夜中に家の中で聞こえる鳴き声|正体と繁殖のサイン|夜の家屋の屋根裏で鳴く親子のハクビシン、イタチ、アライグマ、ネズミ、コウモリと室内で聞き耳を立てる家族

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夜中にふと目が覚めて、天井の向こうから小さな鳴き声が聞こえた。足音ならまだしも、声となると落ち着かない気持ちになるものです。

実はこの違いには意味があります。多くの害獣は、普段そう頻繁には鳴きません。鳴くのは繁殖期や子育て中、あるいは個体どうしが争っているときです。

つまり鳴き声が聞こえるということは、すでに複数いる可能性が高いということです。足音だけの段階より、状況が一歩進んでいると考えたほうがよいでしょう。

この記事では、声から候補を絞る方法に加えて、子どもの声が混じっている場合の判断をお伝えします。ここを誤ると、封鎖が思わぬ事故につながってしまうでしょう。

駆除費用ナビ 編集部 環境省・厚生労働省・国民生活センターなど公的機関の一次情報をもとに、害獣駆除の費用と法制度を調査・執筆しています。

鳴き声は足音より緊急度が高い

まず、なぜ鳴き声のほうが重い意味を持つのかを整理しましょう。

鳴き声と足音の意味の違い。足音は移動している段階を示し通り道のサインになる。鳴き声は繁殖や子育て、争いを示し複数いる状況を表す。だから鳴き声のほうが緊急度が高い

足音は「通り道」のサイン

歩く音や走る音は、そこを通っているという事実を示すだけです。まだ通り道として使われている段階で、1匹だけということも十分にあります。

もちろん放置してよいわけではないものの、対処の余裕は残されています。

鳴き声は「住み着いている」サイン

一方、鳴き声が出る場面は限られていました。繁殖期に相手を呼ぶとき、子が親を呼ぶとき、個体どうしが争うとき。いずれも複数いる状況です

特に春から夏にかけて鳴き声が増えたなら、子育てが始まっている可能性を考えてください。数が増えているサインとして受け取るのが安全です

だから対処の順番が変わる

足音だけの段階なら、追い出して封鎖するという通常の手順で構いません。しかし鳴き声、それも細い声が混じっている場合は、封鎖の前に確認すべきことがあります。

この点は記事の後半で詳しくお伝えします。まずは声から候補を絞ってみましょう。

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声で候補を絞る

声の高さと長さに注目すると、動物ごとの傾向が見えてきます。ただし個体差があるので、これだけで断定はしないでください。

まずは下のチェックで、声の特徴から候補を絞り込んでみてください。

鳴き声から正体をしぼり込む
声の高さと聞こえ方で、候補を絞り込めます

Q1聞こえる声は、どれに近いですか。

この診断は、公開されている一般的な特徴をもとにした目安です。個体差があるため、糞や足音など別の手がかりとあわせて判断してください。

鳴き声で候補を絞る判定。キーキーという甲高い声はハクビシン、鋭く短い威嚇の声はイタチやテン、クルルルという声はアライグマ、チューチューという細い声はネズミ、金属的な声と羽音はコウモリ

甲高く連続する声ならハクビシン

キーキー、キューキューという甲高い声が続くなら、ハクビシンの可能性があります。体は猫ほどの大きさで、天井裏を主な生活場所にします。

足音がドスドスと重ければ、判断はより確かになるでしょう。

鋭く短い威嚇の声ならイタチやテン

キーッ、ギャッという短く鋭い声は、イタチやテンの威嚇であることが多くなります。動きが素早く、走り回る音を伴うのが特徴です。

強烈な獣臭が同時にするなら、イタチの可能性が高まります。

小刻みで低めならアライグマ

クルルル、キューという小刻みな声はアライグマです。前橋市の資料では、見た目に反して気性が荒く凶暴だとされています。

姿を見かけても近づかないでください。子育て中はとくに警戒心が強くなります。

細く小さい声ならネズミ

チューチューという細く小さな声です。かじる音や、カサカサという軽い足音を伴うことが多くなります。

コウモリの場合は金属的な高い声で、バタバタという羽音が混じるのが決定的な違いです。


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子どもの声が混じっていたら

ここが、この記事でもっともお伝えしたい部分です。細く弱い声が複数聞こえるなら、状況が変わります。

前橋市の資料によるハクビシンとアライグマの繁殖データ。ハクビシンは繁殖期が1年中で出産期は春から秋、1回に2頭から3頭を出産する。アライグマは繁殖期が1月から3月で出産期は4月から6月、1回に3頭から6頭を出産する

ハクビシンの繁殖期は1年中

前橋市の資料によれば、ハクビシンの繁殖期は1年中で、出産期は春から秋、1回に2〜3頭を出産します。季節を問わず繁殖できるため、「今は安全な時期」というものが存在しません

屋根裏という安全な空間を得れば、そこで数を増やしていきます。鳴き声が増えたと感じたら、それは実際に増えているのかもしれません。

アライグマは4〜6月が出産期

同じ資料では、アライグマの繁殖期は1〜3月、出産期は4〜6月とされ、1回に3〜6頭を出産します。ハクビシンより出産数が多いのが特徴です。

春先に細い声が複数聞こえるようになったなら、この時期にあたる可能性があります

子どもの声の聞き分け方

親の声より高く、細く、弱い声です。しかも1匹ではなく複数から聞こえます。断続的に短く鳴くことが多く、親が戻ってくると一斉に鳴きやむこともあります。

判断がつかない場合は、録音して聞き返してみてください。耳で聞くより、あとから再生したほうが声の数を数えやすいはずです

子育て期に封鎖してはいけない理由

ここを誤ると、費用も手間も大きく増えます。順を追って見ていきましょう。

子育て期に封鎖してはいけない理由。親は出ていけるが子は残ってしまう、中で死ぬと取り出せない、天井や壁を開ける工事が必要になる。時期をずらす判断が必要になる

親は出ていけるが、子は残る

忌避剤や燻煙剤で追い出しをかけると、親は自力で外へ逃げるでしょう。しかし生まれて間もない子は動けず、その場に取り残されてしまいます。

そのまま侵入口を塞げば、閉じ込めたことになってしまうでしょう

中で死ぬと取り出せない

取り残された子が死ぬと、悪臭が数週間続き、ダニの発生源にもなります。天井裏なら点検口から回収できる場合もありますが、壁の中に入り込まれていると手が届きません。

解決するには壁や天井を開ける工事が必要で、数万円から十数万円の追加費用が発生します。追い出し自体は成功しているのに、結果的に高くつくという状況です

時期をずらす判断が必要になる

子が自力で動けるようになるまで待つのか、別の方法を取るのか。この判断は状況によって変わるため、専門家の目が要ります。

ご自身で追い出しを進める予定だったとしても、細い声が複数聞こえる場合は、封鎖の前に一度相談してください

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細い声が複数するなら封鎖の前に確認を

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動物ではない可能性もある

念のため、動物以外の原因も確認しておきましょう。

屋外の声が反響している

野良猫や鳥の声が、換気口や配管を通って室内に響くことがあります。窓を開けたときにも同じ声が聞こえるなら、屋外の可能性が高いでしょう。

音が家の中を移動していくかどうかが、ひとつの見分け方になります。

鳥が巣を作っている

ムクドリやスズメが軒下や換気口に巣を作ると、ヒナの鳴き声が聞こえます。この場合、鳴くのは早朝から日中が中心です。

夜中に静かで、朝になると鳴き始めるなら鳥を疑ってください。鳥の巣の撤去も、ヒナや卵を伴う場合は許可が必要になります

床下から聞こえる場合

天井ではなく床下から聞こえるなら、野良猫が入り込んでいることもあります。床下換気口が開いていないかを確認してみてください。

いずれの場合も、無理に追い出そうとせず、まず状況を把握することが先です。

聞こえたときの進め方

ここまでを踏まえた手順をまとめます。急がないことが、結果的に費用を抑えます。

鳴き声が聞こえたときの4ステップ。録音して時刻を残す、細い声が複数あるかを聞く、糞や臭いもあわせて確認する、封鎖を急がず調査を受ける

録音して時刻を残す

枕元にスマートフォンを置いて録音を開始し、朝に止めるだけで構いません。何時ごろ、どのあたりから聞こえたかもメモしておいてください。

この記録があれば、業者に相談する際も話が早く進むでしょう。声の数や種類は、専門家が聞けば判断材料になります

糞や臭いもあわせて確認する

声だけで断定はできません。糞の大きさや落ち方、臭いの強さといった別の手がかりと重ねることで、精度が上がります。

屋根裏に上がる必要はありません。押し入れの上や天井の隅、家の外周を見る程度で十分です。

法律の確認も必要になる

家に住み着くネズミは鳥獣保護管理法の対象外ですが、ハクビシン、イタチ、コウモリは保護対象で、無許可の捕獲は認められていません。アライグマは特定外来生物として、さらに外来生物法の規制も受けます。

追い出しと封鎖であれば許可なく取り組めますが、子がいる時期は、その追い出し自体を慎重に進める必要があります

費用と相談の目安

業者に依頼する場合の金額感です。子がいる場合は、通常より工程が増えます。

作業内容ごとの目安

追い出しと侵入口の封鎖で済むなら3万円〜10万円程度、清掃と消毒、複数箇所の封鎖まで含めると10万円〜25万円が目安です。断熱材の交換や修繕まで必要なら、25万円〜50万円を見ておくことになります。

子がいる場合、退去の確認に時間がかかるぶん工期が延びるケースもありました。それでも、閉じ込め事故を起こしてから開口工事をするより、はるかに安く収まります

業者を選ぶときの確認事項

子育て期の対応経験があるか、封鎖と清掃まで一括で請け負えるか、再発保証の条件はどうかを確認してください。2社から3社の見積りを取ると、適正価格が見えてきます。

その場で契約を迫る業者には注意が必要です。持ち帰って比較すると伝えて、反応を見てください。

よくある質問

鳴き声がしなくなりました。出ていったのでしょうか。

子が成長して静かになっただけかもしれません。糞が新しく落ちていないか、足音が続いていないかを数日かけて確認してください。侵入口が開いたままなら、塞いでおくことをおすすめします。

子がいるかどうか、自分で確かめられますか。

録音して聞き返すのがもっとも確実です。親より高く細い声が複数聞こえるなら、子がいると考えてよいでしょう。屋根裏に上がって直接確認するのは、危険なので避けてください。

子がいる場合、いつまで待てばよいですか。

動物の種類と生まれた時期によって変わるため、一律には言えません。前橋市の資料ではアライグマの出産期は4〜6月とされていますが、個体差もあります。現地調査で状況を見てもらったうえで判断するのが確実です。

鳴き声がうるさくて眠れません。何かできますか。

天井を叩いて追い払うのは避けてください。一時的に静かになるだけで、興奮させると逆効果になります。寝室を移す、耳栓を使うといった対処で今夜をしのぎ、翌日から調査の手配を進めてください。

まとめ

夜中に家の中から聞こえる鳴き声は、足音とは意味が違います。多くの害獣は普段あまり鳴かず、鳴くのは繁殖期や子育て中、個体どうしが争っているときです。つまり複数いる可能性が高い状況を示しています。

声からは、甲高く連続すればハクビシン、鋭く短ければイタチやテン、小刻みで低ければアライグマ、細く小さければネズミ、金属的な声と羽音ならコウモリと絞り込めます。ただし断定は避け、糞や臭いと重ねて判断してください。

もっとも大切なのは、細く弱い声が複数聞こえるかどうかです。前橋市の資料によれば、ハクビシンの繁殖期は1年中で出産期は春から秋、アライグマは出産期が4〜6月で1回に3〜6頭を出産します。

この時期に封鎖すると、動けない子が取り残されてしまいます。中で死なれれば壁や天井を開ける工事が必要になり、追加費用もかかるでしょう。細い声が複数するなら、封鎖の前に現地調査を受けてください。調査と見積りが無料の業者であれば、状況を確かめるだけなら費用はかかりません。