アライグマ

堺のアライグマ駆除|農地か住宅かで窓口も報奨金も変わる

堺のアライグマ駆除|農地か住宅かで窓口も報奨金も変わる|住宅相談・農地相談・農地で貸出・報奨金の違いを示したイラスト

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屋根の上を歩く足音がして、ベランダが荒らされている。調べてみるとアライグマらしいと分かり、堺市に相談しようとしたところで手が止まった。電話番号が2つ出てきて、どちらにかけるべきか判断がつかない。そんな状態の方に向けた記事です。

堺市はアライグマの相談を、生活環境の被害と農作物の被害で窓口を分けています。そして、よく紹介される「1頭2,000円の報奨金」は、片方の枠組みにしか用意されていません。

この違いを知らずに動くと、期待していた制度が使えないと分かって振り出しに戻ります。この記事では、市が公開している案内をもとに、どちらの窓口が自分に当たるのかを整理しました。

あわせて、アライグマだけ手続きの枠組みが他の害獣と違う理由も扱います。読み終えるころには、最初の1本の電話をどこにかけるかが決まります。

駆除費用ナビ 編集部 環境省・厚生労働省・国民生活センターなど公的機関の一次情報をもとに、害獣駆除の費用と法制度を調査・執筆しています。

堺市はアライグマの窓口が2つに分かれている

結論から書きます。住宅の被害と畑の被害では、連絡先が違います。市のページにも、それぞれの担当課が別々に記載されていました。

堺市のアライグマ相談窓口|生活環境被害は環境共生課、農作物被害は農水産課

生活環境の被害は環境共生課

住宅のベランダへの侵入や、屋根裏に住み着かれたという相談は、堺市環境局環境保全部の環境共生課が担当しています。電話番号は072-228-7440です。

市は、アライグマによって大阪府域で住宅のベランダへの侵入等の生活環境被害が急増していると説明しています。屋根に上がってくる相手なので、集合住宅の上階でも起こりえます。

農作物の被害は農水産課

畑の野菜や果実が食い荒らされたという相談は、堺市産業振興局農政部の農水産課です。電話番号は072-228-6971になります。

トウモロコシやスイカの被害が大阪府域で急増しているとも記されています。市街地と農地が混在する堺では、隣り合った地域で被害の種類が分かれることもあるでしょう。

どちらに当たるかで使える制度が変わる

この分け方は、単なる担当割りではありません。次の章で扱うとおり、箱わなの貸出条件と報奨金が、農作物被害の枠組みに紐づいています。

自分の被害がどちらなのかをはっきりさせてから電話をかけると、話が早く進みます。両方に当てはまる方は、被害の大きいほうから相談してください。

箱わなの貸出には条件がつく

ここが誤解の生まれやすい部分です。農作物被害対策の箱わなは、堺市内の農地に設置する場合に限ると市が明記しています。

堺市の箱わな貸出の条件|農地に設置する場合に限られ、生活環境被害は相談のうえ捕獲器を貸し出す

農地に置く場合の貸出

市は、アライグマによる農作物被害が深刻になっているとして、捕獲用の箱わなを貸し出しています。ただし括弧つきで、市内の農地に設置する場合に限ると書かれています。

自宅の庭や屋根裏に置きたいという相談は、この制度の想定から外れました。ここを取り違えたまま農水産課へ電話しても、話が噛み合いません。

生活環境の被害でも相談すれば貸すことがある

では住宅の被害では何も借りられないのかというと、そうではありません。市は、アライグマの被害にあった場合は市まで相談してほしいとしたうえで、必要に応じてアライグマの捕獲器を貸すと案内しています。

つまり、農地向けの貸出制度とは別に、生活環境被害の相談のなかで捕獲器が用意される道があります。条件や台数は相談時に確認してください。

どちらにしても、まず相談から始まる

共通しているのは、自分で判断して先にわなを買うのではなく、市への相談から入るという点です。アライグマは特定外来生物にあたるため、扱いに決まりがあります。

相談の際は、被害の場所と時期、見かけた時間帯を伝えられるようにしておいてください。

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報奨金は1頭につき2,000円

堺市の制度でよく紹介されるのが報奨金です。ただし、これも農作物被害の枠組みに置かれています。

堺市のアライグマ捕獲報奨金|市から貸し出した箱わなで捕獲した場合に1頭2,000円が交付される

対象になるのはどんな場合か

市は、農作物被害の対策として、堺市から貸出をした箱わなでアライグマを捕獲した場合、1頭につき2,000円の報奨金が交付されると記しています。

読み取れる条件は2つです。市から借りた箱わなであること、そして農作物被害の対策としての捕獲であることです。自分で買ったわなで捕まえた場合や、住宅の被害で捕まえた場合の扱いは、この記載からは分かりません。

制度を使う場合の全体の流れ

被害の種類を確かめ、該当する窓口へ相談し、必要と判断されれば箱わなや捕獲器を借りる。捕獲できたら市へ連絡し、農作物被害の枠組みであれば報奨金の手続きに進む。おおまかにはこの順序です。

いずれの段階でも、先に動くのではなく相談から入るのが前提になっています。わなを買ってから相談すると、使えないと言われる可能性があります。

手続きは農水産課へ確認する

交付を受けるための具体的な手続きは、市のページには詳しく書かれていません。借りる段階で農水産課へ確認しておくのが確実です。

報奨金は駆除費用を賄うものではありません。2,000円という金額は、あくまで捕獲への協力に対するものだと考えてください。

アライグマだけ手続きの枠組みが違う

屋根裏に入る動物のなかで、アライグマは法律上の扱いが特殊です。鳥獣保護管理法だけでなく、外来生物法の枠組みが重なります。

アライグマと他の害獣で手続きの枠組みが違うことを示した図|外来生物法と鳥獣保護管理法

大阪府と市町村が一括で確認を受けている

市の説明によれば、大阪府はアライグマの防除計画を策定し、堺市を含む市町村と大阪府が一括して、国から捕獲や個体運搬のための外来生物法にもとづく防除の確認を受けています。

この枠組みがあるため、堺市では市への相談から捕獲へ進む道が用意されています。個人が一から国へ申請する形にはなっていません。

ハクビシンやイタチとは道筋が違う

同じ屋根裏に入る相手でも、ハクビシンやイタチは鳥獣保護管理法の枠組みで、捕獲には個別の許可が必要になります。無許可の捕獲や殺傷には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が定められています。

屋根裏の相手を取り違えれば、たどるべき制度も窓口も変わってしまうでしょう。足音や糞の大きさだけで決めつけないでください。

市が挙げている予防策

捕獲より先に手を打てる部分もあります。市は生息環境管理と被害予防策の2つに分けて示しています。

堺市が示すアライグマの被害予防策|生息環境管理と被害予防策の6項目

寄りつく理由を減らす

市が生息環境管理として挙げているのは3つです。えさを与えるのは絶対にやめること、農地に取り残しの野菜や果実を放置しないこと、そして住宅周辺では屋外に生ごみやペットのえさを放置しないことが示されていました。

アライグマは雑食で、人の生活圏にある食べものに寄ってきます。えさ場になっているものを片づけるだけでも、通う理由が1つ減ります。

物理的にふさぐ

被害予防策としては、農地にネットや電気柵を設置すること、家屋に侵入されるような部分をふさぐこと、池のコイや金魚がとられる場合は池に金網を張ることが示されています。

アライグマは前足が器用で、頭が入る大きさの穴を通り抜けます。ふさぐ材料は、こじ開けられない強度のものを選んでください。

放置するとどこまで進むのか

アライグマは屋根裏に入る動物のなかでも、被害の進み方が速い相手です。前足が器用で力が強いぶん、建物へのダメージが大きくなります。

開口部を広げられてしまう

頭が入る大きさの穴があれば通り抜けますが、そこで止まりません。前足で軒天や通気口をこじ開け、出入口そのものを広げていきます。小さな隙間だったはずの場所が、短い期間で手のひら大になることもあるでしょう。

広がった開口部は、封鎖の材料も工事の手間も増やします。気づいた時点でふさぐほうが、結果として安く済みます。

糞尿と感染症のリスク

市は、接触による動物由来感染症の媒介の恐れがあると記しています。天井裏にたまった糞尿を素手で扱うのは避けてください。

厚生労働省も、動物と接触したあとの手洗いなど基本的な予防を呼びかけていました。清掃するならマスクと手袋を着け、粉じんを立てないよう湿らせてから作業してください。

在来種や生態系への影響

市の説明には、在来種の捕食や競合による生態系への影響が懸念されるという記述もあります。特定外来生物に指定されている理由がここにありました。

捕まえた個体を別の場所に放すことは、被害を移すだけでなく法律上も問題になります。自己判断で運ばないでください。

堺でアライグマ駆除を業者に頼んだ場合の費用

制度を使わずに業者へ依頼する場合、費用は作業の範囲で決まります。捕獲まで市の枠組みで進めた場合でも、封鎖と清掃の費用は別に見ておく必要があります。

作業ごとの目安

追い出しと封鎖までなら5万円から15万円ほど、糞の清掃と消毒まで含めると15万円から25万円ほどが目安になります。断熱材の交換や天井の張り替えまで進むと、30万円を超えることもあります。

堺で費用が動きやすい条件

堺市内は住宅が密集した地域と、農地が残る地域が混在しています。前者では隣家との距離が近く足場を組みにくい現場があり、後者では侵入経路が屋根以外にも広がりがちです。

アライグマは力が強く、こじ開けられた開口部が大きくなっている場合もあります。封鎖の下地から手を入れる必要が出てくると、金額は上がります。

見積で確かめること

「駆除作業一式」ではなく、追い出し、封鎖、清掃、消毒、復旧がそれぞれいくらなのかが分かれているかを見てください。市の制度で捕獲だけ済ませた場合は、どこから頼むのかを伝えたうえで見積を取ると比べやすくなります。

国民生活センターは、不安をあおってその場で契約させ、他社と比較する機会を奪う事業者とは契約しないよう呼びかけています。作業後に広告と異なる高額な請求を受けた事例も報告されました。

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近隣の自治体と比べてみる

大阪府内でも、市によって仕組みは分かれています。大阪市はイタチの捕獲器を動物愛護相談室で貸し出しますが、捕獲も放獣も申請者が行う決まりです。

堺市は、被害の種類で窓口が分かれ、農地に限って貸出と報奨金が用意されている形になります。住んでいる市の記載を先に読むかどうかで、動き方が変わります。

よくある質問

自宅の屋根裏でも箱わなを借りられますか。

農作物被害対策の箱わなは、堺市内の農地に設置する場合に限られています。ただし市は、アライグマの被害にあった場合は市まで相談してほしいとしたうえで、必要に応じて捕獲器を貸すとも案内しています。まずは環境共生課へ状況を伝えてください。

報奨金は住宅の被害でももらえますか。

市のページでは、農作物被害の対策として、堺市から貸出をした箱わなで捕獲した場合に交付されると記されています。住宅の被害での扱いは記載から読み取れないため、農水産課へ直接確認してください。

自分で買ったわなを仕掛けてもよいですか。

アライグマは特定外来生物にあたり、捕獲や個体の運搬には外来生物法にもとづく枠組みが関わります。堺市では府と市町村が一括して防除の確認を受けているため、まず市へ相談してから進めてください。

屋根裏にいるのがアライグマか分かりません。

ハクビシンとアライグマはどちらも重い足音を立てるため、音だけの判別は困難です。糞の大きさや落ちている場所、天井のシミも合わせて確認してください。相手が違えば窓口も制度も変わります。

まとめ

堺市のアライグマ対策は、生活環境の被害と農作物の被害で窓口が分かれています。住宅の相談は環境共生課、畑の相談は農水産課です。

箱わなの貸出は、農作物被害対策としては市内の農地に設置する場合に限られます。1頭につき2,000円の報奨金も、堺市から貸出をした箱わなで捕獲した場合という条件つきです。一方で生活環境被害についても、相談すれば必要に応じて捕獲器を貸すと案内されています。

アライグマは特定外来生物にあたり、大阪府と市町村が一括して国から防除の確認を受けているため、ハクビシンやイタチとは道筋が違います。まず自分の被害がどちらなのかを整理し、該当する窓口へ相談するところから始めてください。捕獲が済んでも、侵入口の封鎖と清掃は残ります。

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