ネズミ

屋根裏の断熱材がぐちゃぐちゃ|原因と交換費用の目安

屋根裏の断熱材がぐちゃぐちゃ|原因と交換費用の目安|荒らされて穴が掘られた断熱材とネズミ、糞が散らばる屋根裏

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点検口から屋根裏をのぞいたら、断熱材がめくれて散らかっていた。中に穴が掘られている、黒ずんで固まっている。そんな状態を見つけたとき、まず知っておいてほしいことがあります。

断熱材が荒れているなら、動物が住み着いてから相当な日数が経っています。数日で今の状態になることはありません。

そしてもうひとつ。荒らされた断熱材は、洗って戻すことができません。清掃で済むと考えていると、見積りを見て驚くことになります。

この記事では、荒れ方から動物を読む方法、なぜ交換しかないのか、そして自分で剥がしてはいけない理由を整理しました。交換費用の目安もあわせてお伝えします。

駆除費用ナビ 編集部 環境省・厚生労働省・国民生活センターなど公的機関の一次情報をもとに、害獣駆除の費用と法制度を調査・執筆しています。

断熱材が荒れているなら、住み着いている

まず、なぜ断熱材が狙われるのかを押さえておきましょう。動物にとって、条件がそろいすぎているのです。

屋根裏の断熱材が狙われる4つの理由。柔らかくちぎりやすい、厚みがあり暖かい、雨風がしのげる、人の目が届かない

巣材にも寝床にもなる素材

グラスウールをはじめとする断熱材は、柔らかくちぎりやすい素材です。ネズミは細かくちぎって巣を作り、ハクビシンやアライグマは大きくめくって寝床にします。

厚みがあって暖かいため、潜り込めば体温を保てるでしょう。雨風がしのげて外敵も来ないので、子育ての場所としても選ばれます

気づいたときには進んでいる

屋根裏は日常的に見る場所ではありません。点検口を開けて初めて気づくため、その時点でかなり荒らされているのが普通です。

足音や糞よりも、断熱材の荒れは「どれだけ長くいたか」を映す指標になります。数日では、めくれる範囲も限られるはずです。

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荒れ方から正体と経過を読む

荒れ方には、動物ごとの癖が出ていました。写真を見比べながら確認してみてください。

断熱材の荒れ方から動物を読む方法。小さな穴を掘っているならネズミ、大きくめくられているならハクビシンやアライグマ、押し固められているならイタチやテン、糞で固まっているなら住み着いてから長期化している

下のチェックに答えると、候補と経過の目安が分かります

断熱材の荒れ方から正体をしぼり込む
荒れ方には、動物ごとの癖が出ます

Q1断熱材は、どのように荒れていますか。

この診断は、公開されている一般的な特徴をもとにした目安です。屋根裏に上がって確認するのは危険なので、点検口から撮影した写真で判断してください。

小さな穴を掘るならネズミ

断熱材を細かくちぎり、内部に潜り込んでトンネル状の穴を作るのが特徴です。巣材として運び出すこともあり、周囲に繊維が散らばっていました。

ネズミの場合、配線をかじられていないかもあわせて確認してください。被覆が破れれば火災につながります。

大きくめくるならハクビシンやアライグマ

体重が3kgを超える動物は、断熱材をまとめて引きはがす力があります。アライグマは前肢が器用なため、被害の範囲が広くなりがちです。

いずれもため糞の習性があるので、めくれた場所の近くに糞が積み重なっているケースが目立ちました。

押し固められているならイタチやテン

体が細長く、同じ経路を繰り返し通る動物です。その結果、断熱材の上に押し固められた道のような跡が残ります。

強い獣臭を伴うのが特徴です。臭いは繊維の奥まで染み込むため、脱臭だけでは取り切れないことがあります

糞で固まっているなら長期化している

断熱材が黒ずんで固まっている状態は、長期間にわたって使われてきた証拠です。この段階では断熱性能はすでに失われています。

天井板の腐食も進んでいる可能性があります。踏み抜きの危険があるため、屋根裏には上がらないでください

断熱材は洗って戻せない

ここが誤解されやすい点です。清掃すれば元に戻ると考えていると、見積りの金額に驚くことになります。

断熱材を洗って再利用できない理由。水を含むと厚みが戻らず断熱性能が失われる。臭いは繊維の奥に残るため表面の消毒では取れない。表面が汚れただけなら清掃で済むが、糞尿が染みていれば交換が必要になる

水を含むと厚みが戻らない

グラスウールは、繊維の間に空気を含むことで熱を遮っています。つまり厚みそのものが性能です

水分を含んでつぶれてしまえば、乾かしても元の厚みには戻りません。見た目が薄くなっていたら、その部分の断熱性能は失われていると考えてください。

臭いは繊維の奥に残る

尿は表面にとどまらず、繊維の奥まで染み込みます。表面を拭いても、脱臭剤をかけても、時間が経つと臭いが戻ってくるでしょう。

とくにイタチの臭いは強烈で、建材にまで移ってしまうでしょう。臭いが残る限り、他の個体を呼び寄せる誘引にもなります

清掃で済むケースと交換が要るケース

表面に糞が数個落ちている程度で、染みや変色がなければ、清掃と消毒で済むこともあります。

一方、尿で変色している、つぶれて薄くなっている、糞で固まっている。このいずれかに当てはまるなら、交換が前提になります。見た目が明らかに変わっていたら、戻らないと考えたほうが正確です。

自分で剥がしてはいけない4つの理由

「自分で剥がして捨てれば安く済む」と考える方もいらっしゃいます。しかし、この作業には危険が重なっていました。

断熱材を自分で剥がしてはいけない4つの理由。グラスウールの繊維を吸い込む、乾いた糞の粉じんが舞う、古い住宅では石綿にも注意が要る、そもそも天井を踏み抜く危険がある

グラスウールの繊維を吸い込む

グラスウールは剥がすと細かい繊維が舞い上がります。目や喉、皮膚を刺激するため、防じんマスクとゴーグル、長袖の作業着をそろえてください。

狭い屋根裏では換気ができません。舞い上がった繊維の中で作業を続けることになります

乾いた糞の粉じんが舞う

糞尿を含んだ断熱材を動かせば、乾いた糞も一緒に崩れて舞うでしょう。厚生労働省は、動物から人へ感染する動物由来感染症について注意を呼びかけています。

繊維と粉じんが同時に舞う空間で、逃げ場がない。この条件がそろっているのが屋根裏です。

古い住宅では石綿にも注意が要る

断熱材そのものが石綿というわけではありませんが、古い住宅では周辺の建材に石綿が含まれている場合があります。

建築物の解体・改修工事では、石綿含有建材の有無について事前調査が義務づけられています。屋根裏の建材を素人が剥がすことは、この枠組みの外にある行為です。築年数が古いお住まいでは、特に慎重になってください。

そもそも天井を踏み抜く

断熱材の下に梁が隠れているため、踏む場所が分かりません。作業に集中すると足元への注意も薄れます。

糞尿で天井板が傷んでいれば、なおさら危険です。装備と知識のある業者に任せてください


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放置すると何が起きるか

断熱材は目に見えない場所にあるため、後回しにされがちです。しかし放置には確実な代償があります。

断熱性能が落ちて光熱費が上がる

断熱材の役割は、夏の熱を遮り、冬の暖気を逃さないことです。つぶれたりめくられたりすれば、その分だけ効きが悪くなります。

エアコンの効きが以前より悪い、設定温度を下げても涼しくならない。こうした変化が、屋根裏の状態と結びついている場合もありました。

湿気で木部が傷む

糞尿を含んだ断熱材は湿気を抱え込んでしまいます。その湿気が梁や野地板に伝わり、木部の腐朽を進める原因になりました。

断熱材の交換だけで済むはずが、木部の補修まで必要になれば費用は跳ね上がります

ダニやノミの温床になる

動物に寄生していたダニやノミは、宿主が出ていったあとも断熱材に残り続けるでしょう。餌を求めて室内へ降りてくることもあるでしょう。

刺されるようになってから気づく、という順序になりがちです。追い出しが終わっても、断熱材を放置すれば被害は続きます。

交換費用の目安

実際にかかる金額です。汚れた範囲の広さで決まります。

断熱材の交換費用の目安。部分交換で3万円から10万円、半分ほどの交換で10万円から25万円、全面交換と補修まで含めて25万円から60万円

範囲ごとの目安

汚れが一箇所にとどまっていれば3万円〜10万円程度、通り道に沿って広く汚れていれば10万円〜25万円が目安です。天井板の腐食まで進んで全面交換と補修が必要なら、25万円〜60万円を見ておくことになります。

断熱材そのものの材料費より、撤去・処分と、狭い場所での作業手間が金額を左右しました

あわせて必要になる作業

断熱材の交換だけを行っても、侵入口が残っていれば同じことが起こります。追い出し、侵入口の封鎖、糞尿の清掃と消毒、脱臭。これらとセットで考えてください。

逆に言えば、封鎖まで終わっていれば、交換した断熱材が再び汚れることはありません

業者を選ぶときの確認事項

依頼先を選ぶ際の視点です。断熱材の交換は、駆除とは別の技能が要ります。

交換まで自社で対応できるか

駆除業者のなかには、断熱材の交換を別業者に外注するところもあります。見積りの段階で、どこまで自社で行うかを確認してください

外注が入ると、日程の調整に時間がかかることがあります。

撤去と処分と施工が分かれているか

断熱材の交換では、既存材の撤去、汚染物の処分、新しい材料費、施工手間の4つが別々に発生します。これが「一式」でまとめられていると、どこを削れるのかが読み取れません。

処分費は量で変わるため、対象がおよそ何平米かを見積書に書いてもらうと比べやすくなります。

全面交換をその場で決めさせようとする見積

断熱材は見た目の傷みが強く出るため、全面交換を即決させる口実に使われやすい部分です。汚染がどの範囲まで及んでいるのかを写真で示してもらい、部分交換で済む可能性も含めて説明を受けてください。

国民生活センターは、被害が増えるとあおって契約を急がせ、他社と比べさせない事業者に注意するよう促しています。広告の料金と実際の請求が違ったという相談も届いています。

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よくある質問

断熱材を洗って再利用できませんか。

できません。グラスウールは繊維の間の空気で熱を遮るため、水を含んでつぶれると乾かしても厚みが戻りません。尿の臭いも繊維の奥に残ります。表面に糞が数個ある程度なら清掃で済むこともありますが、変色していれば交換が前提です。

断熱材を交換すれば、それで終わりますか。

侵入口が残っていれば、また同じことが起こります。追い出しと封鎖を先に済ませてから交換するのが正しい順序です。逆にすると、新しい断熱材がすぐ汚れることになります。

自分で剥がして処分してもよいですか。

おすすめしません。グラスウールの繊維と乾いた糞の粉じんが同時に舞う環境で、狭い屋根裏には逃げ場がありません。天井を踏み抜く危険もあります。装備と知識のある業者に任せてください。

断熱材が荒れていると、光熱費は変わりますか。

断熱性能が落ちれば、冷暖房の効きは悪くなります。エアコンの効きが以前より悪いと感じている場合、屋根裏の状態が関わっている可能性があります。ただし建物の条件によって差が出るため、一律にいくらとは言えません。

まとめ

屋根裏の断熱材が荒れているなら、動物が住み着いてから相当な日数が経っています。柔らかくちぎりやすく、厚みがあって暖かく、雨風もしのげる。動物にとって条件がそろいすぎている素材です。

荒れ方には癖が出ます。小さな穴を掘るならネズミ、大きくめくるならハクビシンやアライグマ、押し固められた道ができているならイタチやテン。糞で固まっているなら、長期化のサインです。

荒らされた断熱材は洗って戻せません。グラスウールは繊維の間の空気で熱を遮るため、水を含んでつぶれれば性能は戻らず、尿の臭いも繊維の奥に残ります。

自分で剥がすのも避けてください。繊維と粉じんが同時に舞い、古い住宅では建材の石綿にも注意が要り、天井を踏み抜く危険もあります。交換費用は範囲によって3万円〜60万円と幅がありますが、現地調査と見積りが無料の業者であれば、状況を確かめるだけなら費用はかかりません。